車をぶつけた場合の修理代はいくらかかる？安く修理する方法を紹介します！

車を運転している際、事故に遭うリスクは少なからず存在します。これは、自分が原因というだけでなく巻き込まれる形で遭うこともあります。

車をぶつけてしまった場合、修理しないと見栄えが悪いだけでなく走行性能に関わったり腐食の原因になったりするため、対応が必要です。では、車の修理にはどの程度の費用を見込んでおくと良いのでしょうか？

本記事では、車をぶつけた場合の修理代はいくらかかるのかを解説するとともに、安く修理する方法を紹介します。

車をぶつけた条件などにより修理代は大きく異なる

車をぶつけた場合の修理代は、ぶつけた条件などにより修理代は大きく異なります。特に、以下の要素によって修理代が左右される傾向があります。

• ぶつけた際の程度や部位
• 修理の依頼先
• 修理の方法

各要素の詳細は、以下のとおりです。

ぶつけた際の程度や部位

ぶつけた際の程度や部位により、修理代は大きく異なります。車のボディ部分をぶつけた場合、板金作業を依頼しなければなりません。板金作業は、大きく以下3つの作業に分けられます。

板金作業の種類	作業詳細
外板作業	傷やへこみを修復する作業を指す。ハンマーや専用工具で叩き出して、元の形状に戻す作業なども含まれる。
取り替え作業	損傷が深刻な場合や修復が難しい場合にユニットごと交換する作業を指す。
フレーム修正	車の骨格部分となる、フレームの歪みを修正する作業を指す。修理フレーム修正機に車体を水平に固定して、強力なパワーの油圧装置を用いてダメージを受けたフレームを前後左右、上下に引いたり押したりしつつ修復する。

ボディに軽くへこみが見られる場合は、比較的安価で修理が可能です。しかし、へこみが発生している部位やサイズ次第で費用が大きく変動します。

また、フレームの歪みを修正する場合は専用機器を使用して繊細な作業が必要となるので、費用が高くなりがちです。

以上のように、ぶつけた際の程度や部位によって修理費用が変動することは良く理解しておきましょう。

修理の依頼先

修理の依頼先によっても、修理費用は大きく変動します。自分で修理が可能な場合、修理に必要となる部品や工具類を用意するだけで費用を大きく抑えることが可能です。

しかし、車をぶつけた場合の修理は個人で対応できないレベルのものが多いです。また、傷の修理を行う場合、結果として修復ではなく傷を隠すことしかできない場合があります。

そこで、修理を以下の業者に依頼するケースが多いです。

• カーディーラー
• 板金工場
• カー用品店
• ガソリンスタンド

それぞれの業者によって、導入している設備や材料、人件費といった作業にかけるコストが異なります。

たとえば、カーディーラーの場合は純正部品を使用しており、高い作業工賃単価などによって高価な修理費用になりがちです。

一方、カー用品店などでは純正ではない安価な部品を使用しているなどの理由で、比較的安い費用で修理を依頼できます。

修理の方法

車の修理方法によっても、費用が大きく変動します。板金には、修理方法として簡易板金と本格板金の2種類が存在します。簡易板金とは、損傷した部位だけをターゲットにしてピンポイントで修理する手法です。使用する材料や工程を最小限に抑えることで、修理代を低く抑えることが可能です。

一方、本格板金とは損傷の大きさや程度に応じて柔軟に対応して、多くの工程を経て仕上げる板金作業です。新車同様の仕上がりを期待できる反面、修理代は高くなる傾向があります。

以上のように、補修の方法でも修理代が異なる点は理解しておきましょう。

【部位別】車の修理にかかる費用相場

車の修理は、部位によっても費用が大きく異なります。ここでは、以下の部位別で修理にかかる費用相場を紹介します。

• 車の前方をぶつけたとき
• 側面をぶつけたとき
• リア部分をぶつけたとき
• ルーフ部分をぶつけたとき
• ボンネットをぶつけたとき

費用相場を理解することで、修理費用が妥当かどうかを判断できるので、ぜひ参考にしてください。

車の前方をぶつけたときの修理代

車の前方部分には、フロントバンパーやヘッドライトなどが装着されています。

車を運転している最中にも目立つ部位であり、またヘッドライトの場合は夜間の視認性にも影響を及ぼすので修理はしっかりと行いたい部位です。フロントバンパーに傷やへこみが発生した場合の修理費用は、30,000円から50,000円程度が相場です。

へこみが大きかったり割れていたりする場合、修理は困難であるため交換が必要となりさらに高い費用がかかるでしょう。ヘッドライトが故障し交換が必要な場合、20,000円から50,000円程度の費用負担が必要です。

ランプの種類などによっても、費用が異なる傾向にあります。車のフロント部分では、バンパーに装着された安全装置に関連するパーツが故障した場合、数十万円かかるケースもあります。

側面をぶつけたときの修理代

車の側面には、主に以下のパーツがあります。

• フロントフェンダー
• ドア
• クォーターパネル（リアフェンダー）

それぞれがパネル状になっており、修理が必要になった場合はパネル1枚あたり50,000円から100,000円程度の修理費用が発生します。

損傷の程度が悪く、修理ではなく交換となった場合は20万円を超えることも少なくありません。

側面の故障では、損傷が横に広がる傾向があるため、ダメージを受けた隣のパネルも合わせて交換しなければならないケースもあります。

さらに、傷がプレスラインと呼ばれる車体に使用している銅板をプレス形成した際に生成された角や折れ線などにかかっている場合、繊細な作業が要求されるのでさらに高価な費用がかかります。

リア部分をぶつけたときの修理代

車のリア部分としては、リアバンパーやリアゲートなどが装着されています。リアバンパーの修理費用は、フロントバンパーと同程度で30,000円から50,000円程度が相場です。

リアゲートが損傷した場合、傷のサイズが手のひらサイズの場合は、50,000円程度が目安です。

ただし、リアガラスにまでダメージが及んでいる場合は10万円を超えるケースもあります。

リアガラスに直接ダメージが及んでいない場合でも、リアゲートが損傷したことでひずみなどによってガラスが割れてしまいがちです。

リア部分で注意したいのが、フロントと比較して車のフレーム本体までの距離が近い点です。これにより、フレームが損傷するリスクが高く、フレームの修正が必要となった場合に50万円以上の費用が掛かる場合もあります。

トレンドとなっている低床型のハイトワゴン車では、リアバンパーだけでなくリアゲートも同時にダメージを受けやすい傾向にあります。

ルーフ部分をぶつけたときの修理代

ルーフとは、運転者や乗客を雨風や日差しから守る、重要な部位です。また、SUVなどではルーフラックを取り付けて荷物を運ぶケースもあるでしょう。

ルーフは、定常時には損傷することは少ないものの、屋根のある駐車場でぶつけて損傷させることが多いです。また、落雪や雹などが原因となって傷やへこみにつながるケースもあります。

ルーフをぶつけた場合の修理費用は、30,000円から100,000円が目安です。へこみだけが発生し、傷が見られない場合はデントリペアと呼ばれる手法で修理し、費用は1箇所20,000円程度が相場となります。

ルーフの修理において、注意すべきなのがルーフに骨格部位に該当する点です。骨格部分が損傷していたり修復していたりする場合、修復歴車扱いとなります。

多額の修理費用を負担して修理した場合でも、その車を売却時には査定額が大幅に下がってしまうため、買い替えも検討したいものです。

ボンネットをぶつけたときの修理代

ボンネットは、エンジンルームを覆う蓋を指し、フロント部分にあります。ボンネットは面積が広いため、損傷の度合いによっては取り外しが必要になり、修理代が若干高くなる傾向にあります。

擦り傷程度であれば20,000円から40,000円程度、へこみを伴う傷の場合は50,000円程度が修理費用の相場です。

【ケース別】車の修理にかかる費用相場

どのような形で車をぶつけて修理が必要になるかによって、費用も異なります。ここでは、以下のケース別に車の修理にかかる費用を紹介します。

• 縁石に擦った場合
• ブロック塀に擦った場合
• 車と衝突した場合
• エアバッグが作動した場合

縁石に擦った場合の修理代

車によっては死角が多く発生し、縁石があることに気づかずぶつかるケースがあります。また、注意力が散漫な状態で運転していて擦ってしまうこともあるでしょう。縁石に擦ってしまった場合、主にバンパーやサイドシル、ホイールにダメージが及びます。

バンパーを修理する場合、費用として50,000円から150,000万円、簡易補修や部分補修で対応できる場合は10,000円から50,000円程度が相場です。サイドシルの場合、最低でも80,000円程度の費用がかかります。

ホイールの損傷の場合、足回りにも影響を及ぼしているケースもあります。また、タイヤの損傷が発生している場合は交換が必要となります。

それぞれのパターンにおける、修理費用をまとめると以下のようになります。

パターン	修理費用相場
ホイールのみ修理	5,000円から数万円/本
ホイールとタイヤの修理	10,000円から数十万円/本
ホイールとタイヤ、足回りの修理	100,000円から数十万円

ブロック塀に擦った場合の修理代

ブロック塀に擦った場合、バンパーやフェンダーにダメージが及ぶケースが多いです。また、ブロック塀への接触は擦り傷ではなく深い傷となり広範囲に及びがちです。そこで、状態によっては部分的な板金や塗装ではなく、バンパーやフェンダーを新品に交換した方が良い場合もあるでしょう。

フェンダーを修理する場合、10万円ほどの費用がかかります。バンパーを交換する場合、軽自動車の場合は50,000円から、普通車の場合は10万円から15万円ほどかかります。

簡易補修や部分補修で対応できる場合、10,000円から50,000円程度で済みます。しかし、フェンダーを擦った場合はドアやバンパーにまでひずみによってダメージが及んでいるケースもあるのです。

この場合、周囲のパネルを含めた修理が必要なり、数十万円の修理費用がかかります。

車と衝突した場合の修理代

車と衝突した場合、より深刻なダメージが及んでいる場合が多いです。傷やへこみ、バンパーの修理など軽微な場合、10,000円から50,000円程度の費用がかかります。

ダメージが中程度で、バンパー交換やボンネット交換、部分的なフレーム修理などを伴う場合、50,000円から20万円程度の負担が必要です。

さらに、フレームの全交換やエンジン修理などが必要な場合、50万円から100万円以上かかります。

エアバッグが作動した場合の修理代

エアバッグが作動する場合、車に相当なダメージが及んでいる可能性があります。そこで、故障した部位の修理が必要となり、数十万円の費用がかかるケースも少なくありません。また、エアバッグはユニット単位で交換する必要があります。

エアバックの交換は、工賃と部品代を含めると10万円から30万円前後の修理費用がかかります。カーテンエアバッグやサイドエアバッグなども同時に作動した場合、さらに高額な費用を負担しなければなりません。

車の修理を安く依頼する4つのコツ

車の修理を業者に依頼する場合、なるべく安く抑えたいものです。

そこで、以下の方法により費用を抑えることが可能です。

• 複数の業者から見積りを取る
• メーカー保証期間内であればディーラーに依頼する
• 車両保険を活用する
• 自分で修理することも検討する

各項目について、詳しく解説します。

複数の業者から見積りを取る

費用を抑えるためには、複数の業者から見積を取得するのが鉄則です。たとえば、板金業者であっても業者により費用が異なるものです。そこで、複数の業者から見積もりを入手すればどの業者で安く依頼できるかを確認できます。

3社程度から入手して、しっかりと比較して安く依頼できる業者をみつけましょう。

メーカー保証期間内であればディーラーに依頼する

ディーラーで修理を依頼する場合、ほかの業者よりも修理費用が高くなる傾向があります。

しかし、メーカー保証期間内の場合は車を購入した店舗に相談することで、無償で修理対応してもらえる場合があります。ディーラーから車を購入した場合、メーカー保証期間を確認してディーラーに依頼することも検討しましょう。

車両保険を活用する

車を修理する際、車両保険を適用できる場合は活用した方が良い場合があります。車両保険は、大きく一般型と限定型の2種類に分類されます。それぞれの保険の違いをまとめた表が、こちらです。

事故の状態	補償対象
	一般型	限定型
他の車やバイクとの事故	〇	〇
盗難	〇	〇
いたずら	〇	〇
火災や爆破	〇	〇
飛来物・落下物との衝突	〇	〇
台風・竜巻・洪水・高潮などの天災	〇	〇
転覆や墜落	〇	×
自転車との事故	〇	×
単独事故	〇	×
当て逃げ	〇	×

一般型を選択すれば、単独事故であっても保険の対象となる特徴があります。しかし、保険が適用できたとしても利用しない方が良い場合もあります。

以下に、金額別で車両保険を活用すべきかどうかを紹介するので参考にしてください。

修理代が少額なパターン

ぶつけた部分の修理代が少額である場合、車両保険を適用しない方が良い場合が多いです。なぜならば、車両保険を適用すると保険の等級が下がってしまい、保険料が高くなってしまうためです。

保険料の割増金額については、現在の等級や保険料など条件により大きく変動します。自費で修理代をカバーできる場合、車両保険の適用は慎重に行ってください。

修理代が高額なパターン

修理代が保険料の割増金額を超えるほどの金額となる場合、積極的に車両保険を適用すると良いでしょう。修理代が高ければ高いほど、保険に加入していることによる効果を得られます。

特に、複数箇所損傷している場合や損傷の度合いが大きい場合、そして修理ではなく交換する場合も修理費用が高額となる場合が多いです。

修理代が100万円を超えるパターン

車のボディだけでなく車のフレームに至るまで損傷している場合、修理費用が100万円を超える場合があります。フレームに至るまで損傷している場合、車両保険を適用しない方が良いケースがあります。

なぜならば、修復歴が残ってしまい高く売れなくなるためです。フレームまで損傷している車を修理する場合、フレーム修正が行われます。フレーム修正した場合、修復歴を残す必要があるため車を売りたい場合にマイナス評価となってしまいがちです。

100万円を超える修理代を負担するのであれば、同じ程度の金額で中古車を購入できるケースもあるので、買い替えも検討したいものです。

自分で修理することも検討する

軽微な傷やへこみであれば、自分で修理することも検討しましょう。浅めの傷が発生している場合、タッチペンやコンパウンドを用いれば比較的容易に修復できます。

また、バンパーが割れてしまった場合でもFRP補修キットを使用することで補修可能です。

しかし、損傷の度合いが大きい場合は自分で修復するのは難しいものです。

自分で修復する場合、作業によってはコツが必要な場合があり、下手に補修すると見栄えが悪くなるケースもあり、買取してもらう際に評価が下がるケースもあるので注意しましょう。

修理と買い替えを判断する基準

車の修理を行う場合、修理すべきなのか買い替えすべきなのかの判断を迫られるケースがあります。ここでは、修理と買い替えを判断する基準について解説します。

修理か買い替えかの選択

修理か買い替えかの選択は、修理にかかる費用をベースとして行うのが一般的です。単純に、修理費用が車の価値を超えてしまう場合、買い替えを検討しましょう。

車の価値は、主に年式や走行距離により異なります。年式は、基本的に古くなればなるほど価値が下がる傾向にあります。

走行距離についても、普通車の場合は年間走行距離が10,000kmを超える場合、価値が下がる場合が多いです。以上から、車の価値を適切に見極める必要があります。

修理費用のシミュレーション

車の修理にかかる費用をシミュレーションして、それが予算内に収まるかどうかをチェックしてください。修理費用については、損傷の程度や修理内容により大きく変動します。

事前に業者に相談したうえで、見積もりを取得することで修理費用の概算を把握可能です。見積もりを取得する際、修理内容や使用する部品などの情報をチェックして、見積りの内容が妥当かどうかを確認してください。

修理費用のシミュレーションを実施することで、修理費用が予算内で収まるかどうかの確認を行えます。

修理後の車の価値

修理した車の再販価値を考慮することで、結果として買い替えた方がコストパフォーマンスが高いケースもあります。車を修理する場合、基本的には故障していない状態から価値が下がることはあっても、上がることはありません。

特に、フレームやエンジンといった重要な部位を修理した場合、車の価値は大きく下がるケースが多いです。修理した車の再販価値を考えると、買い替えの方がコストパフォーマンスが高い場合もあります。

車の修理にかかる時間

修理にかかる期間は、車の損傷の程度によって異なるものの、数日から数週間かかるのが一般的です。軽微な損傷を修理する場合、数日で修理が完了するケースがあります。

一方、フレームやエンジンといった重要な部位を修理する場合、数週間かかってしまいます。これは、部品の入手状況や修理の複雑さが起因しているのです。

修理するまでの大まかな流れとしては、修理依頼する候補をピックアップして、それぞれに見積もりを依頼します。次に、見積もり内容をチェックしてどの業者に依頼するのかを決定し、最終的に1社に絞って修理を正式に依頼します。

そして、修理が完了した後に修理状態を確認し、問題ない場合は代金を支払うことで一通りの修理は完了です。

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まとめ

車をぶつけた場合、少しでもきれいな状態に戻したいものです。ダメージの度合いにより、費用面でみた場合に大きく左右される傾向にあります。

また、業者選びも非常に重要な要素です。本記事で紹介した内容を参考に、少しでも安く利用できる業者をみつけて利用しましょう。また、損傷の度合いによっては修理ではなく買い替えも検討したいものです。

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