車に乗っていて、最近急にガソリンメーターの減りが速くなったと感じることはありませんか?ガソリンメーターが急に減る原因にはいくつかあるものの、故障によって発生している場合は危険な場合もあるので注意が必要です。
ガソリンが漏れている可能性も考えられるので早急な対応が必要です。
では、ガソリンメーターが急に減る原因にはどのようなものがあるのでしょうか。本記事では、ガソリンメーターが急に減るようになった場合に確認すべきポイントや、修理費用を徹底解説します。
ガソリンメーターが急に減る状況は放置するのは危険!
ガソリンメーターが急に減る場合、そのまま放置するのは危険です。ガソリンメーターが急に減る原因は様々あるものの、要因の一つとして燃料漏れが発生している可能性が考えられます。
ガソリン車の場合、ガソリン自体の引火点はマイナス40℃以下と低いので、極めて引火しやすいので危険です。
ガソリンは爆発的燃焼を引き起こすので身に危険を及ぼす可能性があります。
ガソリンの減りが急激に増えた場合、単純に燃費が悪くなったとして放置する場合がありますが、必ず原因を追究して対応してください。
ガソリンメーターが急に減る原因
ガソリンメーターが急に減る原因として、主に以下が考えられます。
- メーター及び周辺システムが故障している
- エンジンオイルが劣化している
- タイヤの空気圧が低下している
- スパークプラグの不具合が発生している
- ブレーキが故障している
- 燃料が漏れている
大きく、メーター系の異常で正しい残量が捉えられない場合と、燃料が異常に早く消費してしまう場合に分類されます。各原因の詳細は、以下のとおりです。
メーター及び周辺システムが故障している
車のパネルメーターには、必ず燃料メーターが付いています。常に燃料メーターを確認しつつ、燃料切れにならないように注意しなければなりません。
燃料が少なくなると、給油の警告灯が点灯して給油が必要であることを確認可能です。また、最近ではパネルメーター以外にも残燃料から残りの走行可能距離を算出してメーター表示する機能がある車もあります。
ただし、メーターや周辺システムが故障していると適切に残燃料を測定できません。まだ燃料があるのに、残燃料がないと表示されている場合、メーターや周辺システムの故障が疑われます。
エンジンオイルが劣化している
エンジンの潤滑油の役割を果たすエンジンオイルが劣化することで、燃料が異常に減少する場合があります。また、ガソリンの燃焼時やパーツの摩擦などによって発生した熱を冷却する役割も果たしています。
エンジンオイルはエンジン内部の汚れを落とす役割もあり、徐々に汚れていくのが一般的です。また、熱や水分の混入、せん断、ブローバイガスなどよっても、劣化していきます。
一般的に、エンジンオイルは走行距離が3,000kmから5,000kmに達した場合、もしくは3ヶ月から6ヶ月毎に交換が必要です
交換頻度を超えて使用し続けた場合や、異常にエンジンオイルが劣化してしまうと潤滑作用や清浄分散作用が低下します。これにより、エンジン各部の動きが悪化して回転抵抗が増えてしまうのです。
回転抵抗が増えることで、加速させるためにアクセルを余計に踏む必要があり、燃費の悪化を招きます。
タイヤの空気圧が低下している
車が安定して走行するためには、地面を正しく捕らえてエンジンから出力される力を伝達する必要があります。タイヤは常に適正な空気圧を確保していないと、安全に走行できないだけでなく走行性能にも影響するのです。
具体的には、空気圧が低下しているとタイヤが過度にたわむことで、転がり抵抗が増加します。これにより、燃費性能が悪化してしまうのです。
JAFのテストデータによると、タイヤの空気圧が適正値より30%下回ると燃費が4.6%悪化、60%下回ると12.3%悪化すると言われています
逆に、タイヤの空気圧を上げると燃費性能が向上する反面、過度な空気圧アップはパンクのリスクがあるため注意が必要です。
スパークプラグの不具合が発生している
スパークプラグとは、ガソリンを点火させる役割を果たすパーツのことです。ガソリン車のエンジンはガソリンと空気の混合気を爆発させて動作しますが、混合気単体では発火しません。
そこで、スパークプラグで火花を飛ばすことで発火させているのです。スパークプラグは燃焼室に装着されており、厳しい環境下で点火を繰り返しています。
過酷な使用環境であるため、使用する毎に劣化していきます。
スパークプラグが劣化して正しく点火できなくなると、本来燃焼しなければならないガソリンが燃焼しないまま排出される可能性があります。これが原因で、排気系統のセンサー類や触媒に悪影響を及ぼし、本来の寿命を縮めるリスクがあるのです。
また、点火タイミングのずれやミスファイアを誘発することで、結果として燃費の悪化を招きます。
ブレーキが故障している
車が安全に走行するためには、ブレーキが適切に作動できるかが重要です。ブレーキは踏んでも効かないと安全性に大きな影響を及ぼすと同時に、効きすぎると燃費性能に影響するのです。
具体的には、錆などが原因でブレーキを踏んだ後でもブレーキが解除されず、ブレーキが効きっぱなしになるケースがあります。これにより、加速させたくても通常よりも多くの燃料が必要となり、急激に燃費が減ったような印象を受けるようになります。
燃料が漏れている
車の燃料は、常に車体下の給油タンクに溜まっており、必要量がエンジンに供給されています。給油タンクは、最近では多くが多層プラスチック構造を採用しており、高密度ポリエチレン(HDPE)の2つの構造層と、HDPEに挟まれる形でエチレンビニルアルコール(EVOH)製の薄いガスバリア層が存在します。
燃料タンクは古くは金属製だったものの、最近では樹脂・プラスチックが主流です。
これは、自由度の高い形状を採用できることで、狭いスペースでも容積確保できるため採用されているのです。耐久性も比較的高いものの、外部からの衝撃などによって燃料タンクが破損して、燃料が漏れてしまう可能性があります。
燃料漏れが発生することで、ガソリンが早く消費され燃費の悪化を招きます。燃料漏れは車の周囲からガソリン臭がしたり、実際に車体下が濡れていたりすることで発見可能です。
ほかの要因と異なり、燃料が漏れている場合は危険なため早急な対応が必要です。
ガソリンメーター故障の症状と原因
ガソリンメーターが故障した場合、どのような症状が発生するのかを把握しておくことで、実際に燃料が急に減る症状が現れた場合に適切に対処可能です。ガソリンメーター故障の症状と原因としては、主に以下が挙げられます。
- 燃料計の針が正しく動かない
- 給油してもガソリンランプが点灯する
- 燃料計自体が故障した
- 燃料タンクに不具合が生じている
各症状の詳細と原因について、解説します。
燃料計の針が正しく動かない
車のパネルメーターに設置された燃料計は、一般的に針で残量を確認できます。E(エンプティ―)とF(フル)の間にレベルゲージがあり、その間の針の位置で残量を把握可能です。
燃料を満タンにした場合、F側に針が振れて、徐々に燃料を消費してE側に移動します。もし、満タンに給油してもF側に針が移動しない場合、燃料計自体の故障が疑われます。
また、満タンの状態で100km以上走行しても、F側に針が張り付いたままの場合も燃料計の故障の可能性が高いです。
給油してもガソリンランプが点灯する
ガソリンが減っていくと、最終的にはガソリンランプが点灯します。ガソリンランプは概ね50km程度は走行可能と言われていますが、早急に給油対応しなければなりません。
ガソリンランプが点灯した後に給油すると、通常はガソリンランプが消えます。ただし、ガソリンメーターが故障すると給油しても点灯したままとなる場合が多いです。
燃料計自体が故障した
故障の原因と考えられるのは、燃料計自体の故障です。燃料計は電子制御されていますが、コネクタのゆるみやセンサーの配線故障、ヒューズ切れなどで故障する可能性があります。
燃料タンクに不具合が生じている
燃料タンクに不具合がある場合、燃料計が異常な動作をする場合が多いです。燃料タンクが燃料計に与える異常を引き起こす要因として、以下2つが考えられます。
- 燃料タンクに穴が空く
- タンクにサビが発生する
タンクへのサビは、主に金属系素材のタンクで発生する機会が多いです。燃料タンクに不具合が生じている場合、早急な修理や交換対応が必要です。
ガソリンメーターの故障を修理する方法と費用
ガソリンメーターが故障した場合、適切な修理対応が必要です。ここでは、ガソリンメーターの故障を修理する方法と費用について解説します。
整備工場に修理依頼する
ガソリンメーターをより確実かつ安く修理したい場合、整備工場に修理依頼してください。車検や車の点検などで普段利用している整備工場があれば、気軽に依頼できるのでおすすめです。
整備工場の場合、車の修理を専門としているのでガソリンメーターの修理も安心して依頼可能です。整備工場を利用するメリットとして、修理費用が比較的安いことも多いです。
URBAN GARAGEでもガソリンメーターの修理対応を行っていますので、お気軽にお問い合わせください!
ディーラーに修理依頼する
ガソリンメーターの修理は、ディーラーでも対応してもらえます。ディーラーに依頼する場合、専用の点検機器を使用してガソリンメーターの点検を実施し、どこが原因で故障したのかまで把握できます。
無料で点検してくれるディーラーもあるので、本当に故障しているかどうかをディーラーで確認してから、修理要否を判断する方法もあります。実際に車を購入したディーラーで点検を受ければ、保証期間の場合は無料修理対応してもらうことも可能です。
ただし、保証期間を過ぎて修理費用がかかる場合、整備工場よりも費用がかかるデメリットがあります。
自分で交換するのは難しい
ガソリンメーターは、自分で交換することも可能です。ただし、全く知識がない人の場合、交換するのは難しいです。
修理が得意な人でない限り自分での修理はおすすめしていません
また、修理したい車に適合するガソリンメーターを自分で購入しなければなりません。以上より、基本的には整備工場またはディーラーで修理してもらうことをおすすめします。
ガソリンメーターの修理費用は?
ガソリンメーターの修理を行う場合、費用を考えて修理先を選定しなければなりません。実際にかかる費用の目安は、以下となります。
修理内容 | 費用 |
ガソリンメーター本体の交換 | 10万円程度 |
ヒューズの交換 | 数百円から3,000円程度 |
センサーの交換 | 7,000円程度 |
ガソリンメーター本体だけの交換でも、10万円程度の負担が必要です。また、付帯するセンサーやヒューズの交換まで含めると、さらに費用がアップします。
上記費用は、依頼先によって大きく異なるので慎重に検討したいものです。
ガソリンメーター以外でガソリンの減りに影響する故障を修理する方法と費用
ガソリンメーター以外でガソリンの減りに影響する故障が発生している場合も、早急な修理対応を図りたいものです。ここでは、各故障の修理方法と費用について解説します。
エンジンオイルの劣化
エンジンオイルの劣化は、基本的にエンジンオイルを交換すれば解消されます。エンジンオイルは、整備工場やガソリンスタンド、ディーラー、カーショップなどで交換を依頼可能です。
エンジンオイル交換の費用の目安は、エンジンオイルの種類によって変化するものの、3,000円から7,000円程度が相場であり、エンジンオイルの費用以外にも工賃が含まれています。
エンジンオイルは定期的に交換が必要になるので確実に対応してください
さらに、エンジンオイルに合わせてオイルエレメントの交換を合わせて実施する必要がありますが、数百円程度の費用で交換してもらえます。エンジンオイルの場合、自分でも交換対応が可能であり、自分で交換する場合はエンジンオイルの交換費用だけ負担すれば良いのでお得です。
空気圧の低下
空気圧が低下している場合、ガソリンスタンドで点検を依頼すれば空気圧の点検と適正値への充填に対応してくれます。また、有料の場合でも数百円程度で依頼できます。
ほかにも、空気充填機がある場合は自宅でも簡単に点検と重点が可能です。空気圧の適正値は、年式や型式、タイヤサイズによって異なるため、必ず指定された空気圧で充填してください。
スパークプラグの不具合
スパークプラグは、種類別に普通自動車で概ね以下の年数で寿命を迎えます。
- 一般プラグ:走行距離1.5万kmから2万km
- イリジウムプラグ:走行距離1.5万kmから2万km
- 白金プラグ:6万kmから10万km
スパークプラグには通常タイプと高寿命タイプがあり、寿命は異なります。
スパークプラグの交換の場合、近年使用実績が多い長寿命タイプのイリジウムプラグでは1本あたり2,000円から3,000円かかります。また、一般プラグの場合は1本あたり1,000円以下で購入可能です。
工賃を含めた費用としては、4気筒エンジンの一般的な自動車で12,000円から40,000円が相場です。エンジンの気筒数や車種によって費用が大きく異なります。
スパークプラグは、一般的な工具を使用して自分で交換することも可能です。
ブレーキの故障
ブレーキが故障している場合、安全性に関わるので早急な修理対応が必要です。ブレーキパッドの不具合でキーキーと音が鳴る場合、左右2箇所で6,000円から10,000円程度の費用がかかります。
ブレーキを引きずっている感覚がある場合は、ブレーキキャリパーの故障が疑われ10,000円から50,000円程度かかる場合が多いです。
さらに走行距離が100,000kmを超えた場合、ブレーキディスクの交換が必要です。
ブレーキパッドの交換は自分でも対応可能ですが、フルードの補充などが必要になるのでメンテナンスに慣れていない場合は対応が難しい場合が多いです。
燃料漏れ
燃料漏れによってガソリンの減りが急激に増えた場合、ガソリンタンクの交換が必要です。ガソリンタンクの交換は車種によって費用が異なり、国産車の場合は工賃を含めて4万円から10万円程度が相場です。
また、ガソリンタンクが特殊な場合はさらに費用がかかります。応急処置として、穴埋めパテを用いて自分で補修できますが、あくまでも応急処置であるため整備工場やディーラーなどに修理を依頼してください。
ガソリンメーターが急に減らない対策
ガソリンメーターが急に減るようになった場合、以前より燃費が悪くなったことが原因の場合があります。そこで、以下の対策を図ることで改善できる場合があります。
- 荒い運転を避けて燃費の良い走行を心がける
- アイドリング時間を短くする
- 車間距離を詰め過ぎた運転をしない
- トランクの不必要なものを降ろして重量を軽くする
- 交換やメンテナンスを適切に実施する
- タイヤの空気圧は定期的に補充する
各対策の詳細は、以下のとおりです。
荒い運転を避けて燃費の良い走行を心がける
車の燃費が悪化する要因として、急ブレーキや急発進が挙げられます。荒い運転をすると、
アクセルペダルを深く踏んでエンジン回転数を上げるため、より多くの燃料を消費するためです。
荒い運転は性格的な問題だけでなく、時間に追われて急いで移動しなくならない場合にも発生しがちです。よって、時間に余裕を持って移動を計画することをおすすめします。
アイドリング時間を短くする
アイドリング時間を短くすることで、燃費性能を向上させることができます。環境省が発表したデータでは、普通自動車がアイドリングする際に消費する燃料の量は、10分間あたり0.14リットルです。
もし、 毎日10分ずつアイドリングストップしていると、1年間で約50リットルの燃料を節約可能です。信号待ちなどで車を停止する場合、アイドリングストップするなどの対応により燃費を向上できます。
アイドリングストップにはデメリットがあるので注意が必要です。
ただし、道路の状況や運転方法次第では、逆に燃料を消費する場合があります。また、バッテリーを劣化させてしまう点にも注意が必要です。
車間距離を詰め過ぎた運転をしない
運転する際に、車間距離が短いと前の車が減速した場合に慌ててブレーキを踏まなければならず、必要以上な減速が必要です。また、急激な減速からまた速度を上げる場合、必要以上に燃料を消費します。
以上より、車間距離を詰め過ぎた運転をしないことも重要です
トランクの不必要なものを降ろして重量を軽くする
車重が増えるほど、ガソリンを多く消費する傾向があり、燃費が悪化します。55kgの人間が2人乗車しただけでも、燃費に影響すると言われています。
人以外でも、荷物などを積んで走行すると燃費を悪化させる要因となりかねません。そこで、トランクに不必要なものを搭載している場合、降ろして重量を軽くすることで燃費の悪化を防止できます。
交換やメンテナンスを適切に実施する
燃費に影響を与える要因として、車の各部位の状態が挙げられます。各部位が正常な状態を維持できれば、燃費の悪化を抑えることができます。
そこで、交換やメンテナンスを適切に実施することが重要です。エンジンオイルなど定期交換しなければならないものは確実に交換対応してください。
また、エアクリーナーエレメントの交換なども忘れがちですが、しっかりと交換してください。メンテナンスについても、車両の使用頻度や走行距離を把握した上で漏れなく実施することが重要です。
タイヤの空気圧は定期的に補充する
タイヤの空気圧は燃費にも直結するため、適切な管理が必要です。タイヤの空気圧は、自然に抜けていく傾向があります。
1ヶ月で5%程度空気圧が低下して、25%程度の車が空気圧不足となると言われています。
最低でも、月に1回程度の空気圧チェックをおこなってください。また、運転頻度が高い場合や高速道路の使用頻度が高い場合、2週間から3週間に1回程度は点検してください。
ガソリンメーターが急に減る場合はURBAN GARAGEにご相談を!
ガソリンメーターが急に減る場合、メーター自体の故障または車両の各部位での不具合が要因で発生する可能性があります。はじめに、どのような原因でガソリンメーターが急に減るかを明確にして、適切な処置が必要です。
URBAN GARAGEでは、お客様の大切な車の修理や車検などに対応しています。ガソリンメーターが急に減る症状がみられる場合、URBAN GARAGEにお気軽にご相談ください。