中古車の価格高騰はいつまで続く?中古車を少しでも高く売るコツを紹介

昨今、中古車の価格が上昇しているのを実感している人は多いのではないでしょうか。実際に、中古車は価格が上昇すると同時に在庫不足の状況が続いています。

社会的な情勢もあって中古車の在庫が少ない状況が続いています。

では、具体的にどのような理由で中古車の価格高騰が続いているのでしょうか。本記事では、中古車の価格高騰はいつまで続くのかや、中古車を少しでも高く売るコツを紹介します。

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目次

中古車の価格が高騰している要因

中古車の価格が高騰している要因

中古車の価格が高騰している要因は、複数あります。特に、以下の要因によって価格の高騰が続いているのです。

  • 新車価格の高騰
  • 新車の納期遅れ
  • 海外での日本車人気が上昇している
  • アメリカの「25年ルール」影響
  • 日本の自動車メーカーの不正問題

各要因について、詳しく解説します。

新車価格の高騰

中古車の価格上昇の要因として、新車価格の高騰に比例しているという点が挙げられます。

特に2022年以降からその流れが顕著になり、ラングラーやグランドチェロキーなどの車両価格が100万円以上値上げされたのです。

国産車も同様であり、2022年以降は値上げを敢行したメーカーも多く、ホンダでは全車種の車両価格が5%から10%の値上げを行いました。これは、ガソリン車だけでなく電気自動車やPHEVも同様です。

大きな値上げを実施していなかったトヨタも数万円程度を値上げしています

これは、円安の影響や材料費、原油価格の上昇などが起因となっていて、製造や運搬コストが高くなり価格に転嫁されているのです。

新車の納期遅れ

中古車価格の上昇として、新車の納期遅れによる需要の高まりも挙げられます。特に、新車の納期遅れに大きく影響したのが、新型コロナウイルスの蔓延です。

新型コロナウイルスの蔓延により、多くの企業が工場創業を一次停止しなければならない事態に陥りました。これは、自動車メーカーだけでなく車にきっても切れなくなっている半導体製造にも大打撃を与えたのです。

一時期ニュースで頻繁に半導体不足が叫ばれていましたね。

また、MCUなど不足が目立つ半導体業界では、最先端の半導体製造工場を使用しておらず、一世代前となる8インチウエハー工場で製造されています。

これが老朽化を迎えて使用できなくなり、半導体不足が深刻化しました。新車の納車待ちが1年というケースも珍しくなく、すぐに車がほしいユーザーが中古車を狙い、供給不足となり価格が上昇したのです。

海外での日本車人気が上昇している

海外において、日本車人気が上昇していることも、中古車の価格上昇の要因となっています。海外からは、日本車に対して以下の印象を持たれています。

  • 信頼性が高い
  • 燃費が良い
  • 豊富な車のラインナップがある

特に、信頼性が高い点についての評価が高い状況です。海外では、車の性能や安全性を確保するために実施する、日本の車検制度のような仕組みはありません。

日本では車検が実施され、メンテナンスもしっかりしている車が多いので、10万kmを超える車でも問題なく使用できます。

かつては10年10万kmが車の寿命と言われていました!

また、日本独自のハイブリッドシステムなどは、電気自動車の推進が進む海外でも注目されています。多少年式が経過していたとしても、日本の中古車が欲しいというニーズが高く、需要の高まりによって価格が上昇しているのです。

アメリカの「25年ルール」影響

アメリカにおいて存在する、25年ルールも中古車の価格上昇の要因となっています。25年ルールとは、製造から25年経過した車は本来輸入できない車であってもクラシックカーとして登録できる制度のことです。

アメリカでは、基本的に右ハンドルの車は輸入が禁止されており、日本車はそれに該当します。ただし、25年ルールによって右ハンドルの日本車でも輸入が可能となるのです。

25年ルールでは関税や排ガス規制の対象外となります!

25年経過した車については、アメリカでの需要が高くなるので、中古車価格の上昇をまねています。特に、日本の人気ゲームであるグランツーリスモシリーズの影響があり、スポーツカーについての人気が高い状況です。

日本の自動車メーカーの不正問題

特に2024年に入って以降のトレンドとして、日本の自動車メーカーの相次ぐ不正問題によって中古車価格の上昇を招いています。

トヨタでも、エンジンの出力試験のデータ改ざんといった、車の認証試験をめぐる不正を公表しています。これにより、人気車種の生産停止などが相次いだのです。

トヨタ以外でも、ダイハツやマツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキの自動車や二輪車メーカー5社で、合計38車種で不正が申請されています。特に、ダイハツにおける生産停止の影響は大きく、新車不足が深刻化しました。

そこで、中古車でも良いので車を入手したいというユーザーが増えた形です。実際に、国内の中古車相場が2年ぶりに最高値を更新し、新型コロナウイルス時の半導体不足の際に付けた最高値を上回ったのです。

中古車価格高騰の今後の見通しは?

中古車価格高騰の今後の見通しは?

近年の中古車価格の上昇は顕著なものがありますが、今後はどのように推移していくのでしょうか。ここでは、中古車価格高騰の今後の見通しについて解説します。

価格高騰は今後数年続く見込み

新車の車両販売価格の高騰については、今後数年以上は継続すると予想されています。半導体不足は徐々に解消されているものの、原材料やエネルギー価格、輸送費などの高騰が顕著です。

そこで、当面の間は価格高騰の流れは収まることはないとみるのが一般的です。また、輸入車においても円安の影響を直で受けており、各自動車メーカーで車両販売価格の値上げすることが明らかになっています。

以上より、中古車としても価格の高止まりが続くでしょう。

高年式の車種は値下げされる可能性がある

中古車の需要が高まる一方、中古車を購入するニーズとしては状態の良い中古車を希望する方が増加傾向にあります。つまり、高年式車や過走行車などの状態が悪い車の車種は、今後は値下げされる可能性が高く、お買い得な条件で購入するチャンスです。

ただし、高年式車の購入には注意点もあります。中古車価格が安く購入しやすい一方で、13年以上経過した車の場合は自動車税が増額され、さらにメンテナンス代も消耗部品の交換などで余計な出費が増えて、結果として安く購入した意味がなくなる場合があります。

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高年式車や過走行車を

中古車の需要が高まるなかで、良質な中古車を希望するユーザーが増えています。この流れから、高年式の中古車や過走行車などコンディションが良くない中古車は、今以上に値下げされる可能性が高いです。

過走行車であってもメンテナンスが行き届いていればまだまだ乗れる場合が多いです!

ただし、13年以上経過した車の場合は自動車税が増額されて、メンテナンス代も多くかかる可能性があります。よって、安く購入しても維持費が高くなる点には注意が必要です。

今後さらに値上げされる見込みのある車種

中古車価格の上昇が続く中で、さらに今後値上げが見込まれている車種として以下が挙げられます。

  • トヨタ ランドクルーザー
  • ホンダ ヴェゼル
  • 日産 セレナ
  • 三菱 ランサーエボリューションⅥ
  • トヨタ MR-S
  • トヨタ GRヤリス
  • ホンダ S2000
  • 日産 R34 GT-R

各車両が値上げされる可能性が高い理由について、解説します。

トヨタ ランドクルーザー

トヨタのランドクルーザーは、トヨタを代表する大型SUV車として人気が高いです。2014年には、世界累計販売台数が800万台を超えるなど、世界的な人気を誇っています。

あまりの人気の高さから新車の納期が4年程度もかかっている状況です!

最新モデルが発表されると、通常は先着で決まるのに対して抽選で販売される場合が多いです。新車の納期がまったく見えない状況から、中古車に対する人気が高まり新車価格以上の価格で取引される場合もあります。

ホンダ ヴェゼル

ホンダ ヴェゼルは初代モデルが2013年に登場し、コンパクトなボディサイズのSUVでありつつ使い勝手が良く、ファミリー層から評価されている車種です。ハイブリッドをラインナップしていて、燃費性能にも優れている一方で、ホンダ車らしい走りの機敏性も感じられます。

ホンダ独自のe:HEVで低燃費かつ力強く滑らかな走りを楽しめます!

ヴェゼルの納期は、3ヶ月から6ヶ月ほどかかる状況であり、中古車市場では新車と同額程度で取引されることも多いです。2024年4月にマイナーチェンジしたことで、旧モデルの供給が増えて価格が下がる可能性もあります。

日産 セレナ

日産 セレナは、ミニバン販売台数日本一を獲得したこともある、人気のミニバンです。

クラストップレベルの広さやプロパイロットの採用による運転サポートにより、快適にドライブを楽しめる車です。

リセールバリューも高い車として知られていますね!

セレナの場合、新車価格が276万円からとリーズナブルな設定になっています。一方で、フルモデルチェンジされたばかりでリセールバリューがよく、高い金額で販売されている中古車も多いです。

三菱 ランサーエボリューションⅥ

三菱 ランサーエボリューションⅥは、WRCラリーで勝利することを目的として、ギャランVR4の代わりに三菱が開発した車として有名です。1999年に発表されましたが、車好きに今でも愛されている存在です。

ワイドボディとハイスペックなエンジン性能を搭載してランエボの相性で人気です!

すでに発売から20年以上経過しているため、個体数が少なくなる一歩で中古車価格は予想以上に高騰しています。さらに、世界的に人気が高いため25年ルールによって海外からの引き合いが増えると考えられています。

トヨタ MR-S

トヨタ MR-Sは、発売当初はトヨタ車のイメージを覆すスポーティーなデザインに注目が集まりました。また、ミッドシップエンジン搭載車としても人気を博しています。

日本では2007年にMR-Sの生産終了以降ミッドシップエンジン車が激減しています。

2シーター車かつ6速マニュアル仕様の車は、現在生産を終了している関係もあって中古車は新車価格以上で取引されるケースもあります。

トヨタ GRヤリス

GRヤリスは、トヨタを代表する専用スポーツモデルとして人気です。手の届きやすい車であるヤリスに、専用装備を多数搭載しており、走りの性能が格段に向上しています。

あまりの人気に受注が一時停止しました!

人気の高さから、1年以上の納期となっていました。2024年4月にモデルチェンジされて以降、多少改善がみられるもの、1年近い納期となっています。

中古車が出回ると、新車価格に近い金額で取引されるケースが多いです。

ホンダ S2000

ホンダ S2000は、オープンエアと超高回転NAエンジンの快感を得られるスポーツカーです。

9000rpmも回る痛快極まるVTECエンジンが魅力的な車種です!

こだわりが凝縮されたボディも特徴的で、生産終了した今でも人気を集めています。車の状態次第では新車価格以上の金額で取引されるケースもあり、リセールバリューが高い車となっています。

日産 R34 GT-R

日産 R34 GT-Rは、かつて一世を風靡したスポーツカーとして有名です。2.6L直噴6気筒DOHCターボエンジンを搭載しており、ハイパフォーマンスな走りを楽しめます。

2000年に排ガス規制をクリアできないため、生産が終了しましたが、市場にはまだまだ多くの日産 R34 GT-Rが流通しています。ただし、良質なコンディションの車はすぐに買い手が付くなど、今でも注目度の高い車です。

中古車価格高騰により中古車を高く売れるチャンス!

中古車の価格上昇が続く見込みのなかで、車を保有している人からすれば自分の車を高く売れるチャンスがある状況です。特に、車の所有者が業者や販売店に依頼して売買を代行してもらう委託販売に注目が集まっています。

委託販売の場合、買取と違って自分で自由に価格を設定でき、売買で必要となる書類手続きを任せられるなどの特徴があるのです。新しい売却方法の1つとして人気を集めており、 URBAN GARAGEでもトヨタ アルファード 2021年式で買取よりも78万円高く売れた事例があります。

車の価値を最大限に引き出すため、専門知識と経験を有したスタッフが対応するので、ぜひお気軽にご相談ください。

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委託販売で中古車をより高く売るためのコツ

中古車をより高く売るためには、以下のコツを実践しましょう。

  • オプション装備がある場合はアピールする
  • 車検切れの前に売る
  • 走行距離や年式が大台に乗らないように注意する

各コツについて、詳しく解説します。

オプション装備がある場合はアピールする

オプション装備が付いている車の場合、積極的にアピールすれば高値で売れる可能性が高まります。代表的なオプションとしては、カーナビやオーディオ、安全装置、サンルーフなどです。

サンルーフは特に人気でリセールバリューの高い車が多いです!

カスタムカーの場合、査定を受ける際に委託販売の際には、純正パーツを付けて査定を受けた方が良い場合もあります。これは、ドレスアップパーツなどが付いていると、多くのユーザーからは純正の方が良いと評価されて、価格が下がる可能性があるためです。

車検切れの前に売る

車を売る際には、なるべく車検切れの前に売るのがおすすめです。車検が切れてしまうと、査定を受ける際に自走できないので仮ナンバー取得などの対応が必要です。

レッカー移動させる方法もありますが余計に費用がかかります!

また、車を購入する側としてもすぐに車検切れしてしまう車は敬遠される傾向があります。一方で、車検切れの状態で売ると値下がりする反面、車検を受けた費用よりも値下がり額が小さいケースもあるので、慎重に見極めてください。

走行距離や年式が大台に乗らないように注意する

車を売る場合、走行距離や年式が大台に乗らないタイミングで売りましょう。大台とは、主に古くは車の寿命と考えられていた10年10万kmが目安となります。

今では、車の技術の進化によって10年10万kmを超えても乗り続けられる場合が多いです。ただし、10年10万kmで寿命を迎える部品があるのも事実であり、購入者としても意識されている数字です。

以上より、走行距離や年式が大台に乗らないように注意してください。

まとめ

日本では物価の上昇が続いており、中古車の価格も高い状況が続いています。徐々に新車の供給が回復しているものの、さまざまな要因で中古車の価格が高まっているのです。

車種によっては、新車価格よりも高い金額で取引されているケースもあります。車を売りたい人からすればチャンスであり、うまく売り時を調整すれば高値で売却できる可能性が高まります。

URBAN GARAGEでは、委託販売の形で通常の買取よりも高く売ることが可能です。車の売却を考えている方は、URBAN GARAGEまでお気軽にご相談ください。

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