車は工業製品である以上、故障の際には何かしらの前兆が起こることがほとんどです。しかし事前に不具合のポイントを確認しておけば、対処が楽になり大きな被害を防ぐことができます。
そこでこの記事では、車が故障するときの前兆や対処方法、また自走しなくなった時の対策をお伝えします。

故障の前兆にはどんなものがある?

車が故障する前に前兆を掴んでおくのは非常に重要です。
「嗅覚」「聴覚」「視覚」を駆使して、自身の車に故障の前兆がないか確認しておきましょう。おもに故障の前触れとなるポイントは3つあり、状況別に解説していきます。
車から発生する異音
故障の前兆として比較的わかりやすいのが、車から発生する異音です。普段聞きなれない音を感じたなら、故障の兆候を疑っていいでしょう。
2つの発生場所別に解説していきます。
エンジンルームからの異音
車の構成パーツとして最も部品点数の多いエンジンは、さまざま症状の不調が表れやすいです。
補器類や駆動系にはベルトによる駆動が行われていますが、滑りや劣化を起こし始めると「キュルキュル」といった音を発生させます。
他にも、走行中に「キンキン」や「カリカリ」といった音が発生し始めたら冷却水の不足、「ガラガラ」という音が発生し始めたらオイルの不足が考えられます。
車外からの異音
車の不調はエンジンルーム以外からも発生することがあり、ブレーキ中に「キーキー」という音が発生すればブレーキ周りを疑ってみるのがいいでしょう。
また、車両後方からの異音や排気音が通常よりも大きな場合は、マフラーの腐食や接合部のずれによる排気ガス漏れの可能性があります。

車から発生する臭い
車の異常は臭いでも察知できる場合があります。
特にエンジンルームからの異臭は深刻なトラブルにつながる可能性が高いので、適切な対処を行うのが望ましいでしょう。
エンジンルームから発生する臭い
エンジンルームから発生する臭いは独特なものが多く、トラブルの発生源を突き止めやすいのが特徴です。
酢酸のようなツンとする臭いは発電装置であるオルタネーターのトラブル、甘い臭いはラジエーター周りのトラブルがあります。
ほかにも焼けたビニールのような臭いは配線系のトラブル、金属臭がする場合はクラッチのトラブルが考えられます。
車内から発生する臭い
車内から発生する臭いでもっとも多い兆候が、エアコンのトラブルです。
エアコンの送風口から生臭い匂いがしてきたら、エアコンフィルターかエバポレーターに埃が詰まっているか、カビが発生している可能性があります。
また、雨漏りしている状態だとカビが発生して、悪臭の原因になることも考えられます。
車外から発生する臭い
一番わかりやすいのが、排気系統からの臭いです。いつもより排気ガスの臭いが強い場合は、排気系かエンジン内部のトラブルが考えられます。
ガソリンの臭いが強い場合は、燃料タンクや燃料ホースのトラブルによりガソリンが漏れている可能性があります。燃料系統のトラブルは、引火の危険があり大変危険なので、速やかに点検依頼を行いましょう。
油脂類の漏れ
車に詳しくない人でも特に分かりやすい兆候が、油脂類による漏れです。ただし、無色の水が垂れてくるのは、ドレンホースからエアコン作動による排水の可能性もあります。また、夜間では兆候がわかりにくいといった特徴もあります。
エンジンオイル
黒や赤褐色、茶褐色の液体が地面に付着していた時は、エンジンオイルの漏れを疑った方がいいでしょう。
エンジンオイル漏れはガスケットの劣化やドレンボルトの締め付け不良などから起こることもあります。
冷却水
地面に付着している液体が赤色や緑色の場合は、冷却水漏れの可能性があります。冷却水漏れの箇所は、ラジエーターやリザーブタンクのほか、ウォーターポンプやホース類など多岐に渡ります。
放置しておくとオーバーヒートの可能性もあるので、速やかに対処する必要があります。
ブレーキオイル
薄いあめ色のような黄色の液体が地面に付着していたら、ブレーキオイルの漏れが進行しています。ブレーキキャリパー周りのシール類やホース類の劣化によって、漏れが発生しやすくなります。
ブレーキオイルが減るとバレー期ペダルを踏んだ時に違和感を覚えるだけでなく、ブレーキの効きが悪くなるので、すぐに整備に出すようにしましょう。

警告灯の点灯
車に詳しくない人でもトラブルの前兆を感じやすいのが、メーターパネルの警告灯です。エンジンをかけた際に点灯しているのは異常を知らせている状態で、代表的なものには以下のものがあります。
- SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯
- 充電警告灯
- 油圧警告灯
- 電動パワーステアリング警告灯
- ハイブリッドシステム異常警告灯
- マスターウォーニング
- 水温警告灯(赤色)(青色)
- ABS&ブレーキアシスト警告灯
- ブレーキ警告灯(黄色)(赤色)
- エンジン警告灯
- AT警告灯
振動など運転中の違和感
運転をしていて普段感じないような振動を感じたら、トラブルが発生していることが考えられます。直進時にステアリングから振動を感じた場合は、タイヤやホイール、サスペンションに異常があるかもしれません。
交差点を曲がる際にステアリングが引っかかるような感覚がある場合は、ステアリング機構かベアリングのほか、デフの異常が考えられます。
また、変速ショックが大きいときには、トランスミッション周りのトラブルの可能性があります。
故障の前兆を感じたら行うこととは?

少しでも車の故障の前兆を感じたら放置せず、適切な対処を行うことをおすすめします。迅速な対応を行えば、被害も最小限に抑えられて修理費用も安く抑えられるでしょう。具体的にどのような対処を行えばいいか解説していきます。
異常個所の特定
愛車に異常を感じた時には、異常個所の特定を行います。異常個所は前述した通り「臭い」や「音」のほか「振動」などで、大まかな箇所を特定可能です。
場所が特定できれば、整備士の資格がなくても対応できることがあります。
取扱説明書を確認する
異常個所を特定できたなら、取扱説明書にて症状の対処法がわかるかもしれません。例えば、わずかな水漏れやオイル漏れなら、補充することで近距離なら走行可能なことがほとんどです。
もちろん、故障の際には速やかに点検や整備にだすのが望ましいでしょう。
整備工場で点検してもらう
一番確実なのは、整備工場で点検してもらうことです。明らかな故障の前兆を感じていても、原因把握はプロでないと難しいだけでなく、放置しておいても正常な状態には戻らないからです。
さらに整備や修理に出しても治るまでに時間を要する場合もあるので、余裕を持った対処をおすすめします。

車が自走できなくなった時の対処方法

車が壊れる前兆を把握しながら放置しておくと、自走できなくなる可能性があります。近年の車は耐久性が向上したこともあって、前兆を感じることなく急に自走できなくなる可能性もあります。
自走できなくなった場合は、慌てずに以下の順序で対応しましょう。
停車をおこなう
走行中に車の故障を感じたら、周りの交通に注意して速やかに安全な場所に停車させましょう。故障の状況によっては、火災のリスクも考慮してエンジンを切るのが望ましいです。
停車していることを周りに周知する
車を停車させたら、追突などの二次災害を防止するためにハザードランプで状況を周知させましょう。夜間の場合は三角表示板や発炎筒で、さらに事故防止に努めます。
故障の要因を確認する
停車させた場所が駐車場など周りの安全が確保できる場合に限って、故障の要因を確認します異音や異臭のする箇所が特定できれば、おおよその故障個所が把握できます。
ただし、路肩などの公道に駐車した場合は、異常個所の確認は見送り、車外(ガードレールの外側)に非難するようにしましょう。
救援を依頼する
安全な場所に停車して非難をしたら、ロードサービスなどに問い合わせをして救援を待ちます。とくに交通量の多い場所や高速道路では多重事故の恐れがあるため、警察に連絡することも忘れないようにしましょう。

困った時に頼れるロードサービスは?
自走ができなくなった時に頼りになるのが、ロードサービスなどのレッカー移動です。ロードサービスにはどのようなものがあるか解説します。
JAFや保険のロードサービス
レッカー移動で代表的なのがJAFによるロードサービスです。JAFでは会員なら20kmまでは無料、非会員なら2万7,700円~(けん引料830円/1km 別途)の料金設定です。
最近では保険会社でもロードサービスに対応しており、レッカーによるけん引だけでなく、交通費や宿泊費まで負担してくれるところもあります。
八王子近郊ならURBAN GARAGEにお電話を
八王子近郊で立ち往生してお困りの際には、ぜひURBAN GARAGEにお電話をください。URBAN GARAGEの強みは、他のロードサービスにはないプロのメカニックが対応するということです。
お電話で症状をうかがった際には、適切な対処方法をお伝えできます。対応エリアは八王子近郊はもちろんのこと、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)までの引き取りが可能です。

まとめ
故障の前兆を把握することで、甚大なトラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。しかし、車の耐久性が向上しても工業製品である以上、いつかは故障を迎えます。
URBAN GARAGEでは、急な故障でお困りの際はお電話1本で迅速に対応させていただきます。八王子近郊のみならず関東圏なら、スピード対応が可能です。