サイドミラーが開かない原因は、モーターの故障や配線トラブルなどさまざまです。冬の凍結や夏の暑さが影響することもあります。
この記事では、サイドミラーが開かないときの応急処置や修理費用、車検への影響について分かりやすく解説します。手動で開く方法や、片方だけ動かない場合の原因も紹介しているので、トラブルが起きたときの参考にしてください。

サイドミラーが開かない原因とは?

サイドミラーが開かなくなると、原因が気になりますよね。モーターや配線の不具合、季節や環境の影響など、考えられる理由を状況ごとに詳しく解説します。
- モーター音の有無で原因をチェック
- 片方のサイドミラーだけ動かない場合の原因
- 季節や環境による影響(冬・暑さ・走行時)
- 外部からの衝撃が原因の可能性
モーター音の有無で原因をチェック
サイドミラーが開かない場合、モーター音がするかどうかで原因が異なります。
音がしない場合は、電源や配線の問題が考えられます。一方、音がするのに動かない場合は、モーターやギアの故障の可能性が高いです。
モーター音がしない場合は、以下の原因が考えられます。
- イグニッションスイッチがオフ
- ヒューズ切れ
- 配線の断線や接触不良
モーター音がするのに動かない場合は、以下の原因が考えられます。
- ギアの摩耗や破損
- 異物の詰まり
- モーターの劣化
モーター音がするのにミラーが動かない場合、無理に操作するとさらなる故障につながる可能性があります。まずは自動開閉機能を止め、落ち着いて原因を確認しましょう。修理が必要な場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
片方のサイドミラーだけ動かない場合の原因
サイドミラーの片側だけが動かないときは、ギアの摩耗や電子系統のトラブルが原因になっていることが多いです。まずはモーター音がするかどうかを確認し、それに応じた対応を考えましょう。
モーター音が聞こえるのにミラーが動かない場合、内部のギアが摩耗している可能性があります。サイドミラーは複数のギアがかみ合うことで動作しますが、長年の使用や衝撃によって摩耗すると、モーターだけが空回りしてミラーが動かなくなってしまいます。特にプラスチック製のギアは劣化しやすく、破損すると交換が必要になることもあります。
一方で、モーター音がまったくしない場合は、電子系統に問題があるかもしれません。配線の断線や接触不良、スイッチやモーター自体の故障が原因で、電気が正しく伝わらずミラーが動かなくなることがあります。この状態を放置すると、ミラーが完全に作動しなくなり、より大きな修理が必要になる可能性があるため注意が必要です。
片方のミラーが動かないと運転の安全性にも影響します。異常を感じたらできるだけ早めに点検し、必要に応じて修理を検討することをおすすめします。
季節や環境による影響(冬・暑さ・走行時)
サイドミラーが開かない原因のひとつに、季節や環境の影響があります。特に冬場の低温や夏の高温、走行中の振動がトラブルを引き起こすことがあります。
冬は気温が下がることで潤滑油が硬くなり、ミラーの動きが鈍くなります。さらに、凍結や雪の影響でミラーが固まることもあります。対策としては、解氷スプレーを使うか、ぬるま湯をかけて凍結を解除すると効果的です。
夏の高温も影響を与えます。モーターの熱膨張により、接点不良が起こりやすくなります。車内の温度上昇を防ぐため、日陰に駐車したり、サンシェードを使用したりすると良いでしょう。
また、走行中の振動が原因で配線の接触不良が起こることもあります。特に悪路をよく走る場合は、定期的に点検しておくと安心です。
外部からの衝撃が原因の可能性
サイドミラーが開かなくなる原因のひとつに、外部からの衝撃があります。強い力が加わると内部の部品が損傷し、正常に動作しなくなることがあります。
駐車時に車や壁にぶつけたり、狭い道路で対向車と接触したりすると、ミラーのクラッチ機構が作動して位置がズレることがあります。さらに、モーターやギアが破損した場合、電動での開閉ができなくなることもあります。衝撃が強いと、内部の配線が切れたり緩んだりし、電気系統に不具合が生じる可能性もあります。

サイドミラーが開かない時の応急処置

サイドミラーが開かなくなると、運転に支障が出ることもあります。ここでは、すぐに試せる応急処置を紹介し、トラブルが起きた際の対処方法を分かりやすく解説します。
1. 手動でサイドミラーを開いてみる
サイドミラーが開かないときは、まず手動で動かしてみましょう。無理に力を入れず、ゆっくりと開閉させることが大切です。
まずは車を安全な場所に停め、開閉スイッチをオフにします。その後、ミラーを優しく押し、開閉位置まで動かしてみてください。開いたら、スイッチを再度押して動作を確認しましょう。
強く押しすぎると内部の部品を傷めることがあるため、慎重に行うことがポイントです。手動で動かしても改善しない場合は、配線やヒューズの確認、専門業者への相談を検討してください。
2. エンジンをかけ直してリセット
サイドミラーが開かない場合は、エンジンをかけ直すことで解決することがあります。電子制御の一時的なエラーが原因の場合、リセットによって正常に動作する可能性があるためです。
まず、車を安全な場所に停め、エンジンを完全にオフにします。数分待った後、再度エンジンを始動し、サイドミラーの開閉スイッチを操作してみましょう。
電子制御システムがリセットされることで、接触不良や一時的な制御エラーが解消されることがあります。それでも改善しない場合は、他の原因を疑い、配線やモーターの点検を検討してください。
3. サイドミラーのヒューズ・配線をチェック
サイドミラーが開かないときは、ヒューズや配線の不具合が原因の可能性があります。特に、ヒューズが切れていると電流が流れず、ミラーが動かなくなることがあります。
まず、車のマニュアルを確認し、ヒューズボックスの位置を特定しましょう。次に、サイドミラー用のヒューズを抜き、断線していないか目視で確認します。切れている場合は、同じ規格のものと交換してください。
配線の断線や接触不良も考えられるため、ミラーにつながる配線が外れていないかも確認が必要です。対応が難しい場合は、専門業者に相談すると安心です。
4. ミラー周辺の異物を取り除く
砂やホコリがサイドミラーの可動部分に入り込むと、動作しなくなることがあります。
まずはミラーの隙間や可動部分を確認し、異物が付着していないかチェックしましょう。細かいゴミは、柔らかい布やエアダスターで丁寧に取り除くと効果的です。冬場の凍結が疑われる場合は、解氷スプレーを使用するのも有効です。
異物を取り除いても改善しない場合は、別の原因が考えられます。問題が続くときは、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

サイドミラーの修理が必要なケース

応急処置で直らない場合は、修理が必要です。
特に、以下の症状が改善しない場合は修理を検討してください。
- ミラーが全く動かない
- 異音がする
ミラーがまったく動かないときは、モーターやギアの不具合が考えられます。モーター音がしているのに動かない場合は、ギアの摩耗や破損が原因かもしれません。また、スイッチや配線のトラブルで電気が正常に流れていない可能性もあります。
異音がする場合は、ギアが欠けていたり、モーターが劣化していたりすることが多いです。
そのまま使い続けると、さらに状態が悪化することもあるため、早めの修理をおすすめします。
サイドミラーの修理はどこに依頼するべき?

修理を依頼する際は、品質・費用・スピードを考慮して選ぶことが大切です。
主な修理先は、以下の3つです。
- ディーラー
- カー用品店
- 整備工場
それぞれのメリットとデメリット、おすすめの人を紹介します。
修理先 | メリット | デメリット | おすすめの人 |
ディーラー | ・純正パーツで高品質な修理 ・メーカー保証が適用されることもある | ・費用が高め ・修理に時間がかかることがある | ・品質を重視したい人 ・保証を活用したい人 |
カー用品店 | ・比較的安価 ・汎用パーツが多く、即日修理が可能な場合も | ・技術力にばらつきがある ・複雑な修理は対応できないことがある | ・費用を抑えたい人 ・すぐに修理したい人 |
整備工場 | ・ディーラーより安価 ・状態に応じて柔軟な対応ができる | ・技術力に差がある ・部品の取り寄せに時間がかかることも | ・コスパを重視したい人 ・状態に応じた修理を相談したい人 |
修理先を選ぶときは、何を重視するかがポイントです。
品質を優先するならディーラー、費用を抑えたいなら整備工場やカー用品店が向いています。早く直したいならカー用品店、細かい相談をしながら進めたいなら整備工場がおすすめです。
予算や修理内容に合わせて、自分に合った修理業者を選びましょう。

サイドミラーの修理費用と修理期間

修理費用の目安
修理費用は、内容によって大きく異なります。軽い不具合の修理なら比較的安く済みますが、モーターや全体交換が必要になると費用が高くなります。
修理内容 | 費用の目安 |
軽微な修理(接触不良・ヒューズ交換など) | 3,000円~10,000円 |
モーター交換 | 15,000円~30,000円 |
サイドミラー全体の交換 | 30,000円~50,000円 |
修理にかかる時間
サイドミラーの修理にかかる時間は、1日〜1週間程度です。部品の在庫があれば即日対応できることもありますが、取り寄せが必要な場合は1週間ほどかかることもあります。
おおよその費用が分かったら、実際の見積もりを取ってみましょう!

サイドミラーの修理は自動車保険が使える?

サイドミラーの修理には車両保険を適用できる場合がありますが、すべてのケースで利用できるわけではありません。また、状況によっては保険を使わないほうが良い場合もあります。修理費用、免責金額、保険料の上昇などを考慮し、慎重に判断しましょう。
保険を使う場合は、以下の点に注意してください。
- 等級ダウン:車両保険を使うと、翌年の等級が下がる
- 保険料の上昇:等級が下がると、翌年以降の保険料が高くなる
- 免責金額:免責金額以下の修理費用なら、保険金は支払われない
保険を使わない方が良いケース | 保険の使用を検討すべきケース |
修理費用が少額(5万円以下など)の場合免責金額より修理費が安い場合 | 修理費用が高額な場合 |
少額の修理なら保険を使わず自己負担した方が、長期的にはコストを抑えられることが多いです。事前に見積もりを確認し、慎重に判断しましょう。

サイドミラーが開かないと車検は通る?基準を解説
サイドミラーが開かない状態でも、一定の基準を満たしていれば車検に通る可能性があります。車検の合否を判断するポイントは、サイドミラーが適切に取り付けられ、走行時に機能を果たせるかどうかです。
車検に通る条件は、以下の通りです。
・後方50mが確認できる(運転席から適切な視界が確保されている) ・走行時に振動でズレない(しっかり固定されている) ・手動で方向調整が可能(開閉できなくても調整ができる) ・ミラーの鏡面が割れていない(ひび割れ・曇りがない状態) |
国土交通省の保安基準では、運転席から後方50mが確認できること、走行中の振動でミラーの位置がズレないこと、鏡面にひび割れや曇りがないことが求められています。さらに、手動で方向調整ができることも重要なポイントです。
一方で、サイドミラーが完全に固定されずにグラついている場合や、ミラーが割れて視認性が損なわれている場合は、車検に通らない可能性が高くなります。また、ウインカー付きのミラーの場合、レンズが破損して点灯時に光が漏れていると、不合格になることもあります。
また、エアロミラーのような特殊な形状のミラーを装着している場合、車体から250mm以上はみ出していると基準を満たさず、車検に通らないことがあります。純正ミラーを取り外し、後付けのミラーを取り付けている場合も、取り付け方によっては基準に適合しないケースがあるため注意が必要です。
車検に通らない可能性があるケースは、以下の通りです。
・ミラーが固定されずグラついている ・ミラーが割れて視認性が損なわれている ・ウインカー付きミラーのレンズが破損し、光が漏れている ・エアロミラーなどで車体から250mm以上はみ出している ・後付けミラーの取り付けが不適切で、走行時に落下する恐れがある |
万が一、車検基準を満たしていない場合は、修理や交換が必要です。安全運転のためにも、早めに整備することをおすすめします。
参照:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示、道路運送車両の保安基準
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まとめ:サイドミラーが開かない時は落ち着いて対応しよう!
サイドミラーが開かない場合、まずは落ち着いて対処することが大切です。
手動で開閉を試し、エンジンの再始動やヒューズの確認を行いましょう。原因が特定できない場合や修理が必要な場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
サイドミラーの不具合を放置すると、安全運転に支障をきたし、車検に通らない可能性もあります。早めの点検と修理を心がけ、安心してドライブを続けましょう。